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日本酒のラベルを見ると、
- 精米歩合60%
- 精米歩合50%
- 精米歩合39%
などの数字が書かれています。
なんとなく「数字が小さいほど高級そう」と感じる方も多いのではないでしょうか。
実際に精米歩合は日本酒の味わいや特定名称に関わる重要な要素です。
しかし、
- 精米歩合って何を表しているの?
- 数字が小さいほど美味しいの?
- 純米酒や大吟醸との違いは?
と疑問に思う方も少なくありません。
この記事では現役酒屋の視点から、精米歩合の意味や味への影響、特定名称との関係についてわかりやすく解説します。
精米歩合とは「米をどれだけ残したか」を表す数字

精米歩合とは、玄米を削った後に何%残っているかを表す数字です。
例えば、
| 精米歩合 | 削った割合 |
|---|---|
| 70% | 30%削った |
| 60% | 40%削った |
| 50% | 50%削った |
| 39% | 61%削った |
となります。
つまり、精米歩合60%=60%残して40%削ったお米で造られた日本酒ということです。
普段食べているお米との違い
ちなみに私たちが普段食べている白米は、精米歩合およそ90%前後と言われています。
それと比べると、
- 吟醸酒の60%
- 大吟醸酒の50%以下
という数字がどれだけ贅沢かわかります。
日本酒用の酒米は、お米の中心部分だけを残すように長時間かけて丁寧に磨かれています。

ちなみに酒米を削ることを「磨く」と言います。
精米歩合が低いほど高級なのか
結論から言うと、精米歩合が低いほど手間とコストはかかりますが、美味しさとは必ずしもイコールではありません。
お米の外側には、
- タンパク質
- 脂質
- ミネラル
などが多く含まれています。
これらは日本酒に個性的な風味を与える一方で、雑味の原因になることもあります。
そのため、お米を多く磨くことで雑味の少ない酒を造りやすくなります。
しかし近年は、
- あえて米をあまり削らない低精米酒
- 米の旨味を活かした純米酒
も高い評価を受けています。
「数字が小さいほど偉い」という考え方は、現在の日本酒では少し古いかもしれません。
精米歩合による味わいの違い
精米歩合は味わいを決定する要素の一つです。
もちろん酵母や麹、水、造り方によっても大きく味わいが変わりますが、傾向としては以下のようになります。
精米歩合50%前後の日本酒
米を大きく磨いた日本酒です。
特徴としては、
- 香りが華やか
- 雑味が少ない
- 軽快で上品
- 透明感がある
といった傾向があります。
吟醸酒や大吟醸酒に多く見られるタイプです。
精米歩合70〜90%の日本酒
米をあまり削らずに造られた日本酒です。
特徴としては、
- 米の旨味が濃い
- コクがある
- 飲みごたえがある
- 燗酒にも向きやすい
という傾向があります。
近年は低精米酒ブームもあり、個性的で魅力的な銘柄が増えています。
精米歩合と特定名称の関係
精米歩合は日本酒の特定名称にも深く関係しています。
代表的なものを簡単にまとめると、
| 特定名称 | 精米歩合 |
|---|---|
| 本醸造酒 | 70%以下 |
| 吟醸酒 | 60%以下 |
| 大吟醸酒 | 50%以下 |
となります。
また、
- 純米吟醸酒
- 純米大吟醸酒
も同様の基準が設けられています。
ただし純米酒については現在、精米歩合の規定はありません。
そのため、
- 純米酒で精米歩合90%
- 純米酒で精米歩合39%
という日本酒も存在します。
※特定名称について詳しく知りたい方は別記事もご覧ください。
現役酒屋がおすすめする低精米酒
低精米の個性派 寺田本家 香取90
千葉県の寺田本家が醸す精米歩合90%というインパクト抜群の一本です。普段食べている白米に近いレベルしか磨いていないため、米本来の力強い味わいを感じられます。
さらに伝統的な生酛造りと無農薬米を組み合わせた個性的なお酒で、濃厚な旨味、しっかりした酸味、琥珀色の色合いが特徴です。
一般的な香りの高い日本酒とは全く違う世界を体験したい方におすすめです。
低精米の現代派 シン・ツチダ
群馬県の土田酒造が醸すこの日本酒は、精米歩合90%という数字だけを見ると、「かなりクセの強いお酒なのでは?」と思うかもしれません。しかし実際に飲んでみると、その印象は大きく変わります。
シン・ツチダは米をあまり削らないことで生まれる旨味や複雑さを活かしながらも、現代の食卓に合わせやすい飲みやすさを両立した日本酒です。華やかな大吟醸とは異なる魅力がありますが、「お米の味がする日本酒ってこういうことか」と実感できる一本でしょう。
精米歩合による味の違いを学びたい方にとっても、非常に面白いオススメできるお酒です。
現役酒屋がおすすめする高精米酒
寒菊 純米大吟醸 Special Thanks 39
精米歩合39%まで磨いた純米大吟醸です。
寒菊らしい華やかな香りと透明感のある味わいが楽しめます。フルーティな香り、綺麗な飲み口、上品な余韻が魅力で、贈り物や特別な日の一本にもぴったりです。
獺祭 磨き二割三分 純米大吟醸
精米歩合23%という、酒米の中心部分だけを贅沢に使用した日本酒です。華やかで上品な香りと、雑味を感じさせない透明感のある味わいはまさに高精米酒の代表格。日本酒をあまり飲み慣れていない方でも飲みやすく、贈答品や特別な日の一本としても人気があります。
「精米歩合が低いとどんな味になるの?」と気になった方に、まず一度試していただきたい定番銘柄です。
まとめ|精米歩合は日本酒選びのヒントになる
精米歩合とは、「玄米から何%のお米を残したか」を表す数字です。
一般的には、
- 数字が小さい → 華やかで綺麗な味わい
- 数字が大きい → 米の旨味を感じやすい味わい
という傾向があります。
ただし、日本酒の味は
- 酒米
- 酵母
- 麹
- 水
- 醸造方法
など様々な要素によって決まり、精米歩合だけで美味しさを判断することはできません。
むしろ日本酒選びに慣れてきたら、「この前は磨き39を飲んだから、今度は精米歩合90%の低精米酒を試してみよう」という楽しみ方もおすすめです。精米歩合を理解すると日本酒選びがぐっと面白くなるので、ぜひラベルを見る習慣を付けてみてください。
でわでわ。

