日本酒を買おうとしたときにラベルを眺めていると色んな情報があって、何が何やら分からくなる事って結構ありますよね。今回は「基礎知識その3」として酒造好適米について解説していきます。
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その1、その2についてはこちらからどうぞ
日本酒の基礎知識 ~特定名称~ 日本酒の基礎知識 その2 ~精米歩合~酒造好適米とは
日本酒を造るときに使われる米は、普段食べている米とは品種が異なります。一般的に日本酒造りに使用されている米は「酒造好適米」と呼ばれ、日本酒を造るのに適したお米が使用されています。
酒造好適米の特徴
酒造好適米には以下の特徴があると言われています。
最近では酒造好適米の種類が増えてきている為、全ての酒造好適米が該当するわけではありません。その点はご注意ください。
米を磨いたときに綺麗に心白が残りやすいようにこのように品種改良されてきたと聞いています。心白の位置がズレていると磨いたときに心白が削られてしまう可能性があります。また、心白は麹菌が侵食、繁殖しやすいように空間が多くなっています。
精米歩合の高い日本酒を造る時などに真価を発揮する特徴だと思います。
飯米と比べるともっちり感が少なく、淡白な味になっていると言われています。コシヒカリのようにモッチリしているお米が好きな方は美味しく食べる事はできなさそうです。
飯米を使って日本酒を造るパターンはあっても酒造好適米を飯米として食べるパターンは少ないようです。
酒造好適米の品種
酒造好適米は飯米と同じく、各地域で作られ無数に存在します。今回はその中でも僕の独断と偏見で抜粋したものを紹介させていただきます。それぞれおすすめの日本酒も一緒に紹介させていただきます!
これぞ王道!というべき米たち
「日本酒と言ったらだいたいこの米使ってるよね~」という米たちです。王道の米は知識として入れておいて間違いありません。
山田錦
兵庫県産の山田錦が有名です。大吟醸や純米大吟醸等の高級なお酒に使われる事が多く、単価が高くなる傾向があります。
味、香りともに華やかです。言い方が合っているか分かりませんが、あくまで個人的には「超高級な三ツ矢サイダー」のような香りのお酒が多い気がします。キレのあるプロボクサーのストレートパンチのような旨味です。
山田錦のお酒はこちらの福寿をおすすめします。ノーベル賞授賞式の晩餐会で振舞われたお酒です。香り、味ともに楽しめると思います。…三ツ矢サイダー感は薄めですが。
五百万石
新潟県の五百万石が有名です。端麗辛口の立役者ともいわれています。スッキリとした味になりやすい印象なので、最近は他の酒米の特徴に埋もれてしまっている感も否めません。個人的にはじっくり味わうのではなく、スイスイ量を呑める…呑んでしまうお酒が多い気がします。
おすすめは八海山!王道ですね。スイスイ飲めます。純米吟醸以上のランクになると米が山田錦と五百万石のミックスになったりします。ちなみに普通酒も「五百万石、他」と記載されていますね…
雄町
岡山県の雄町が有名です。旨味のパンチ力が圧倒的な酒が多い印象です。昔からある品種改良されていない数少ない原生種らしいです。品種改良されていないので病気になったり、穂の付き方が収穫に適していなかったりと生産性に難があるようです。運動会の時の大玉ころがしのボールが勢いよく顔面にぶつかってくるような「ドカーン!」という旨味を感じる事ができます。
美山錦
美山錦は山形県などの東北地方でよく使用されている酒造好適米です。発祥は長野県となっており、耐寒性能が良いため東北地方で多く使用されているようです。最近は東北地方でも自前の米を造って使っている流れがあるので、東北では逆に見かけないかもしれません。軽やかに味が後から追いかけてくるような、山彦のような旨味のあるお酒が多い印象です。
小左衛門という岐阜県のお酒なのですが、味の後追い感が良く美味しかったので紹介させてください。
その他の酒造好適米
王道以外にも酒造好適米は沢山あります。簡単に見ていきましょう!
愛山
甘いのが多い気がする
亀の尾
雑味が出やすい気がする。河〇隆一が飯米として食べてるって昔テレビでやってた。
山田穂
山田錦の母
吟のさと
山田錦の子供
松山三井
愛媛の米。味の特徴…?
各地で作られる酒造好適米
酒造好適米は「地域を盛り上げる」、「地産地消」、「地元ブランドの確立」等の目的によって、現在でも開発されています。
美郷錦
秋田県のお米。味のパンチ力がある。
秋田の春霞がおすすめ。美味しすぎて料理がいらないくらい。
夢ささら
栃木県の米。2019年に造られた酒造好適米。現在も栃木県の数か所の蔵でしか使われていない。さわやかな酸味と味の奥にある甘味から「リンゴのような味だ」とよく言われている。
秋田酒こまち
その名の通り秋田の酒造好適米。飯米の「あきたこまち」とは違う品種。
出羽燦々
山形県のお米。美山錦に対抗するために造られた感があります。スッキリした淡麗辛口のお酒が多い気がします。
普段は六歌仙という日本酒を造っている酒蔵の限定酒。美味しいです。
まだまだ紹介しきれていませんが…
紹介できないくらい沢山の種類の酒米で日本酒は日々造られています。このページは暇を見て随時更新していこうと思いますので、よろしくお願いいたします。
米を知ると酒を知る一つの指標になりますね。
引き続き、日本酒選ぶときに参考になるような記事を書いていこうと思います。
でわでわ。